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自費でパイロットになるには

現役パイロット監修 | 最終更新:2026年8月15日

入口は3つ自社養成(会社が費用を持つ)/大学・航空大学校/自費。このページは自費の話です
自費の費用国内 約500〜1,440万円 海外 約US$5〜13万(+日本の免許への書き換え費用)
期間海外10〜15ヶ月/国内18〜30ヶ月/航空大学校は名目24ヶ月(実績は約3年半)
最初にやること航空身体検査(第1種)を受ける。ここで進めなくなる方が一定数います

現役パイロット監修。数値は各校の公表額と航空法施行規則の条文によります。足したり平均したりはしていません。

順番を間違えると、道が1本閉じます。自社養成は「これから訓練する人」を採る枠のため、 すでに事業用操縦士の免許を持っていると応募できない会社が多いのです。 自費で取る前に、必ず確認してください。

免許の階段

資格年齢必要な飛行時間
自家用操縦士(PPL)17歳以上総飛行時間 40時間以上
事業用操縦士(CPL)18歳以上総飛行時間 200時間以上
計器飛行証明(IR)機長としての野外飛行 50時間以上(うち当該種類の航空機で10時間以上)
定期運送用操縦士(ATPL)21歳以上総飛行時間 1,500時間以上

航空大学校・指定航空従事者養成施設なら、時間が短くなります。事業用でいえば 200時間 が 150時間。この50時間の差は、費用にも期間にもそのまま効きます。 学校を選ぶ前に、指定養成施設かどうかを確かめてください。

このほか無線の資格が要ります。航空会社に応募するには航空無線通信士を取っておく必要があります。

短縮の条件・内訳・出典(航空法施行規則)ひらく
  • 自家用操縦士(PPL)航空大学校・指定航空従事者養成施設で訓練を受けた場合は 35時間以上
  • 事業用操縦士(CPL)航空大学校・指定航空従事者養成施設の場合は 150時間以上。うち機長としての飛行 100時間(指定養成施設なら 70時間)などの内訳条件があります
  • 計器飛行証明(IR)あわせて、計器飛行等の練習 40時間以上(模擬飛行時間で最大30時間まで充当可)
  • 定期運送用操縦士(ATPL)うち機長としての飛行 250時間、野外飛行 200時間、夜間飛行 100時間、計器飛行 75時間 などの内訳条件があります

無線は、条文上は第一級・第二級総合無線通信士でも要件を満たしますが、実際に使われるのは 航空無線通信士です(同規則 第43条第2項)。自社養成の場合は入社後の訓練で取得します。

出典:航空法施行規則 別表第二・第43条(e-Gov 法令検索)。飛行機の場合の数値です。回転翼・滑空機は別に定められています。 時間には機長としての飛行・野外飛行・夜間飛行などの内訳条件も付きます。 正確な条件は必ず条文をご確認ください。

費用

2026年8月 時点の各校の公表額です。足しても平均もしていません。含まれるもの(どの資格まで/渡航費・生活費の有無)が学校ごとに違うためです。

国内・民間のフライトスクール
  • 大阪航空 ── 自家用 5,720,000円 / 事業用 5,060,000円
  • 日本フライトクルーアカデミー(JFCA)── 自家用 総額 約5,000,000円
  • 日本航空大学校 石川 操縦科 ── 2年制 約14,430,000円
海外(ゼロから事業用まで の例)
  • Pelican Flight School(米)── 日本人特別価格 US$68,310(通常 US$83,950)/FAA 自家用・計器・事業用・多発・教官
  • Skyborne Airline Academy(米)── US$87,000/FAA 事業用
  • All Asia Aviation Academy(比)── US$50,000〜70,000/CAAP 自家用・事業用・計器・多発・教官
  • Basair Aviation College(豪)── AUD $92,394/CASA 事業用
  • BAA Training(欧)── €110,500/EASA ATPL ・ FTEJerez(欧)── €129,500/EASA ATPL
参考:自費以外のルート
  • 航空大学校 ── 5,090,000円(入学料+授業料。寄宿料・食費・国家試験費用などは別)
  • 大学の操縦コース ── 約25,000,000〜34,780,000円(4年間の学費+訓練費・学士号が得られます)

並べて比べる一覧と各校の出典URLは訓練校マップにあります。内訳は、学費・飛行訓練時間・教材と試験・航空身体検査、海外なら渡航費と生活費とビザです。

海外の金額は「日本で飛べるまでの総額」ではありません。

海外で取れるのはその国の免許(米FAA・豪CASA・欧EASA・比CAAP)です。日本で仕事にするには日本の技能証明(JCAB)への書き換えが要り、その過程で日本での訓練が追加でかかります。上の金額に、それは入っていません。

書き換えについて、分かっていることと分からないことひらく

自家用は学科・実地とも免除を申請できます。事業用について実地の全部免除にあたるルートは、当方では見つけられませんでした。米国のPelicanも「海外で訓練した日本人は、通常は日本で学科と実地を受ける」と明記しています。

ここは断定を避けている部分です。実際に検討される際は航空局へ直接ご確認ください。詳細は海外訓練 国別比較にまとめています。

期間

海外・ゼロから事業用まで10〜15ヶ月Skyborne 11/Acron 12〜15/Basair 10/AAA 10〜12
国内・民間18〜30ヶ月本田航空 約18/朝日航空 日米一貫 約2年半/新日本航空 24
航空大学校24ヶ月(名目)実績は約3年半
大学の操縦コース4年学位と同時

この数字は名目です。航空大学校は名目24ヶ月ですが、訓練の遅れで令和7年度の卒業生は約3年半かかっています(募集要項に明記)。 天候や機材の順番待ちは、自分の努力では動かせません。資金計画には、この伸びを見込んでください。

つまずくのは、ここです

1. 航空身体検査(第1種)

事業用・定期運送用には第1種が必要(自家用は第1種または第2種)。ここで先に進めなくなる方が一定数います。費用をかける前に、早い段階で受けてください。

もう少し詳しく

★知られていないことがあります。基準の一部に適合しない場合でも、その方の経験と能力を考慮して運航に支障を生じないと国土交通大臣が認めれば、基準に適合するものとみなされます(航空法施行規則 第61条の2 第3項)。一度の結果だけで諦める前に、指定航空身体検査医にご相談ください。受けられる医療機関は「航空身体検査はどこで受けられるか」に全国73機関まとめています。

2. 英語

無線、試験、海外訓練で効いてきます。航空会社に応募するには航空無線通信士も必要です。

もう少し詳しく

このほかに「航空英語能力証明」があります。★これが無いと、日本と外国のあいだを飛ぶ運航に従事できません(航空法 第33条第1項)。求められるのはICAO(国際民間航空条約 附属書一)の言語能力レベル4以上。有効期間はレベルで決まり、レベル4は3年、レベル5は6年、レベル6は無期限(同施行規則 第63条の5)。レベル4のままだと3年ごとに受け直しになります。

3. 資金と時間の管理

最も多い失敗は、途中で資金が尽きることです。総額だけでなく「いつ支払うか」と「その間の収入」を先に設計してください。

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本ページは情報提供を目的としています。費用、制度、基準は変わります。 最終的な確認は、各学校および航空局等の公表する情報で行ってください。 取得や就職を保証するものではありません。