就職・プレースメント解説
| 日本は2系統 | 自社養成(免許なしから・会社の費用)/有資格(自費で免許を取ってから) |
|---|---|
| ★乗り換え不可 | 自費で免許を取ると、自社養成に応募できなくなる会社があります |
| ★見落としやすい | 有資格者を採っているのは、大手より地域航空(IBEX・JAC・ORC・トキエア等)が多い |
| 海外は別構造 | 自費で取り、教官などで時間を積んで就職。米国の定期便は原則1,500時間 |
| 当サイトの立場 | 斡旋は行っていません。紹介料もいただきません |
各社の公式で 2026年8月15日 に確認。採用条件は募集ごとに変わります。
先に免許を取ると、応募できなくなる会社があります
自社養成は「免許を持っていない人」を採って、会社の費用で訓練する制度です。 そのため、事業用操縦士の免許を持っている(過去に持っていた)と応募できないと明記している会社があります。
- ・JAL 自社養成:国内外の事業用操縦士免許を保有、または過去に保有した方は応募できません
- ・Peach パイロットチャレンジ制度:免許を持っていない方が対象。滑空機は対象外ですが、★回転翼(ヘリコプター)も制限の対象です
- ・J-AIR:事業用免許を持っている方は応募できません
- ・AIRDO:各国発行の操縦資格を持っていないこと(自家用の滑空機は除く)
つまり、自費で免許を取った瞬間に、自社養成という選択肢が閉じる場合があります。2,000万円を使ってから気づいても、戻れません。 どちらを目指すのかを、お金を動かす前に決めてください。
条件は毎年変わります。応募の際は必ず各社の最新の募集要項でご確認ください。
日本の2つの系統
1. 自社養成(免許なしから・会社の費用で訓練)
訓練費の自己負担がほぼありません。そのぶん狭き門で、応募できる年齢や学歴に区切りがあります。
2. 有資格(自費で免許を取ってから・経験者採用)
自分で免許を取った方の受け皿です。会社ごとに固有の条件があり、住む場所まで決まっていることがあります。
必要な飛行時間や英語の基準は、募集のたびに変わります。上の数字は目安として扱い、必ず各社の公式でご確認ください。
よくある誤解:ANA Cargoのパイロット採用ひらく
ANA Cargoは貨物の営業とオペレーションの会社で、自社ではパイロットを採用していません。 767の貨物機はエアージャパン、777の貨物機はANA本体が運航しています。 貨物のパイロットを目指す場合、応募先が変わります。
海外は、構造そのものが違います
日本は「自社養成か、有資格か」の二択ですが、米国は自費で免許を取り、時間を積んでから就職するのが王道です。
- ・定期便(Part 121)の副操縦士になるには、原則1,500時間のATPが必要です
- ・条件を満たすと短縮されます(軍のパイロット 750時間/航空を専攻した学士 1,000時間/同じく準学士 1,250時間)
- ・★短縮された資格(R-ATP)は副操縦士まで。機長になるには1,500時間のATPが要ります
- ・だから、教官として働きながら時間を積む道が現実的な選択肢になります
出典:14 CFR 61.160(連邦規則集)の条文で確認しました。
総飛行時間 2,000時間以上。現行のボーイングまたはエアバスのFBW機の経験、有効なICAO ATPLと制限なしの第1種身体検査、英語能力(ELP)レベル4以上、直近12か月で当該型式150時間以上。★上位の待遇は20トン超のジェットで総4,000時間以上かつELP5以上
出典:Emirates Group Careers|First OfficerICAO ATPL、または多発計器(MEIR)付きのCPLと同一国のATPL学科合格(免除・書き換えによらないもの)。総1,500時間以上(3,000時間を推奨)、うち機長として500時間以上(P1 U/Sは最大250時間まで)。第1種身体検査、英語レベル4以上、採用前の薬物検査。★Second Officer は自社のCadet Pilot Programme(約80週)を修了して就く役職です
出典:Cathay Pacific Careers|First Officer (Direct Entry)23歳以上、高校卒業以上。FAA事業用操縦士(計器・飛行機)と有効なFAA第1種身体検査。4年制大学卒はhighly preferredであって必須ではありません。★スポンサーなしで米国で就労できる資格が要ります。ここが日本人にとって実質的な壁です
出典:Delta Air Lines|Pilot Hiring FAQs海外で飛ぶ場合、航空会社の採用ページを見るより、 パイロットの人材紹介会社(Rishworth Aviation、CAE など)の求人を見るほうが、 いま実際に何が募集されているかが分かります。 こうした求人は機種と時間で細かく指定されるのが普通です。
実際に出ていた求人の例(2026年8月15日時点)ひらく
- China Southern 機長(B777)── 総6,000時間/機長として3,000時間/当該機種1,000時間/56歳以下
- AirZeta 機長(B747)── 総4,000時間/当該機種で機長1,500時間/64歳以下
- AirZeta 副操縦士(B747)── 総2,000時間/当該機種1,000時間/59歳以下
- Air Peace 副操縦士(E145/170/175/190/195、B777)── 総2,000時間/当該機種500時間
★これは人材紹介会社の求人であって、航空会社の公式募集要項ではありません。中身は頻繁に入れ替わります。年齢の上限が付くこと、すでにその機種の型式限定を持っていることを前提とする求人が多いことにご注意ください。
Rishworth Aviation の求人一覧を見る上の各社の要件は 2026年8月15日 に公式ページで確認したものです。 採用条件は随時変わります。応募の際は必ず各社の公式でご確認ください。
プレースメント(斡旋)について
- ・就職の斡旋は行っていません。紹介料もいただきません
- ・行うのは、情報を中立にまとめることと、現役やOBに直接相談できる場を用意することだけです
- ・将来扱う場合も、必要な許可と弁護士の確認を経てからにします
プレースメント会社とは/このページの扱い方ひらく
海外には、パイロットと航空会社をつなぐ会社があります。直接雇用ではなく、その会社を通じて 乗務する形になることもあります。条件・税・保険・帰任の扱いは契約ごとに違うため、契約書を読むことが本当に重要な世界です。
このページの情報は、各社の公表資料をもとに2026年8月15日に確認したものです。 「公式で確認済み」は当方で募集要項を開いて確かめたもの、「一次情報 未確認」はまだそこまで 至っていないものです。採用条件は毎年、募集ごとに変わります。合否や採用を保証するものではありません。 誤りに気づかれた方、各社のご担当者からの訂正のお申し出も受け付けています。